
噂のチェンマイのソンクラン(水掛祭り)を初めて体験した。いや〜、すごいのなんの。写真をお見せできないのが残念である。水中カメラでない限り、カメラを持っていくなんて無謀すぎるから。
何をするのかと言えば、手に手に武器(バケツや水鉄砲)を持って、ただひたすら水を掛け合うのである。街中が一大戦場と化す。家庭ならばドラム缶に水を入れたものを用意し、通りがかりの人にかけまくる。旧市街を囲む道は人で埋め尽くされ、お堀の水(かなりバッチイ)を汲み出してはお互いかけまくる。道路にはトラックが連なり、荷台にドラム缶を用意して水をかけてくる。こちらも通りから応戦する。所々に出る氷屋から氷を買って、冷たくした水をかけるのも流行である。これを朝から晩までやって、日が暮れる頃一時休戦となり、頭から爪先までびっしょり濡れてガタガタ震えながら帰途に着く。そしてこれが何と、5日間続くのである。その期間、当然市内の交通はマヒ状態となる。
タイ正月にあたる酷暑期のこのお祭りはタイ全土で行われるのだが、チェンマイのは年々肥大化の傾向にあるらしい。人出の半数は外国人観光客や他の地域からの観光客で、無礼講も多く、事件や事故も多い。昔の素朴で慎みのあった水掛祭りを知る地元の人たちにとって、この傾向は決して嬉しいものではない。この時期の大混雑を避けて、別の場所へ避暑ならぬ避・ソンクランする地元人も多いようだ。
そんなダウンサイドもありつつ、大人も子どもも童心に帰ってひたすら水を掛け合って笑い合うというのがこんなに楽しいとは思わなかった。私の母が昔、テレビでソンクランのニュースを見て、「あれは楽しそうだね」とぼそっと言ったのを思い出した。