私は「Nさんファンクラブ副会長」である(因みに会長は以前ご紹介したMKちゃん)。Iさんの元でショファーとして働く、生粋のジョグジャ人Nさんは、その温かく可笑しなキャラクターゆえ下町の人気者だ。
Nさんの魅力はとても紙面では語り尽くせないが、私にとって忘れられないエピソードを2つ。
1つ目は、初めてIさんの下宿屋さんを訪れたときのこと。最寄りのバス停に着いたはいいが、激流のような車通りの激しい通りがどうしても渡れない。途方に暮れて立ちすくむ私をNさんが迎えに来てくださった。Nさんが手を上げて車やバイクを制し、道を渡ってくる姿は、まるでモーゼのように神々しかった。
2つ目は、私のビザ延長のときのこと。Nさんに入国管理局まで連れて行っていただいたが、延長には数々のハードルがあることが分かり、私はすっかりしょげていた。ところが、Nさんはその場で急遽、何のためらいもなく、私の保証人を引き受けてくださり、そのための煩雑な手続きと必要書類を集めるために、お昼も食べずに奔走してくださったのである。
私の大恩人であり、足を向けて寝られないほど私はNさんに感謝している。