2009年2月23日月曜日

モーターサイクルダイアリー その1

2ヶ月ほどの間、突然の一時帰国を含め、怒濤の忙しさだった。中距離走を全力疾走するようなその日々がようやく終わり、伸びきったゴムのようになった私は、とにかく何にもしない休暇を取ることにした。
当初の計画ではロンボク島沖のギリと呼ばれる小島で、食べて、寝て、泳いで、日本語の本を貪り読もうと思っていたのだが、前日になってバスとフェリーの直行便が船のメンテナンスのために欠航していることが分かった。他の方法で辿り着くこともできたのだが、何となく気がそがれてしまい、計画を変更することにした。一度やってみたいと思っていたバイクでのバリ島東海岸への旅を決行することにしたのである。

出発
雨期なのでいつ降られるか分からない。雨具を積んでとにかく行けるところまで行ってみることにした。スマラプラまでは遠出の練習で行ったことがあったが、それ以東は初めてである。まずはロンボク島へのフェリーが出る港町パダンバイを目指す。そこから海岸線に沿って北上し、チャンディダサという海辺の街へ着いたのはお昼過ぎであった。初日はいったんそこに宿を取ることにした。

ビーチのないビーチリゾート チャンディダサ
チャンディダサは、昔は美しい浜辺を持つ静かな漁村だったらしいが、1980年代以降の過開発により建設用材となる珊瑚礁が取り尽くされ、それにともなって波が浜辺を削り取ってしまい、その後珊瑚礁の採取が禁止されてからもビーチはなくなったまま、という信じられないような悲しい歴史を持つ海辺の街である。バリ東部に点在するバリ・アガと呼ばれる先住民の村に伝わる昔話などを読むと、昔はどんなにか美しかったのだろうと想像されるが、残念ながら今はあまり美しくない。浜はないし、立ち並ぶホテルも寂れていて、ちょっと熱海のようである。


古い神社が昔を偲ばせる