2009年2月24日火曜日

モーターサイクルダイアリー その2

古色豊かなバリ・アガの村 トゥガナン
翌朝宿をチェックアウトし、チャンディダサ近郊のトゥガナンというバリ・アガの村を目指す。ダブル・イカットという、染めて織り上げるのに膨大な時間のかかる織物や、棘のあるパンダナスの葉で男たちが戦い合う独特な祭礼で知られ、古いバリの姿を残すと言われる村である。入口で寄進をすると、村の人が案内してくれる。以前訪れたバンリプランという村のように、伝統的な方位観に基づいて整然とレイアウトされている。現在バリで広く行われているヒンドゥー教はジャワ島マジャパイト王朝によってもたらされたものだが、バリ・アガのヒンドゥー教はそれ以前に入ったヒンドゥー教だそうだ。

バリ・アガの子どもたち

アムラプラでピンチ
さて、ここまでは順調に来たが、この先でピンチが起きた。
トゥガナンを出て、元カランアサム王国の都アムラプラへ向かう。ここで現金を調達し、街を観光したら、アメッドへ向かおうと思っていた。ところがこのアムラプラという町、やたらと一方通行が多く、道が分かりづらい。国際キャッシュカードが使える銀行のATMをようやく見つけたと思ったら、なぜか私のカードが使えない。仕方なくATMがあるという大型スーパーマーケットを目指す。ところがこちらは現金を切らしていて引き出しができない。
窮地である。
この町に他に国際キャッシュカードが使えるATMはないと言うし、ましてやアメッドのような小さな村には絶対にない。私の泊まるような中級以下の宿にクレジットカードが使えるところはない。困り果ててもう一度最初の銀行にたどり着き、長蛇の列に並んで再度ATMを試してみるが、やはり私のカードは使えない。カウンターでどうにかならないか泣きついてみると、どうにもならないという。一番近いところでもスマラプラまで行くしかないと言うではないか。スマラプラまで戻っていたらとてもアメッドには行き着けない。それならウブドに帰るも同じである。ああ、私のバケーションはしょぼい熱海1泊で終わるのか、と悲しい決意を固め、肩を落として走り始めた。
道すがらATMのなさそうな銀行があった。ここまで来たらだめもとと一応聞いてみると、ここにはないが、スーパーマーケットにあると言う。ああ、そのATMならさっき行ったばかりですがだめでした、と言うと、いや、たった今しがた現金をいれてきたところだから今は使える、と言うではないか。ほんと?ほんとに?と何度も念を押し、ちょうどそのスーパーに向かうところだと言う人の後をついてスーパーまで戻った。
半信半疑で試してみると、今度は本当に現金が引き出せたのである!ああ、光り輝く現生よ!これでアメッドへ行ける。私のバケーションはしょぼい熱海一泊で終わらないで済む。神様ありがとう!