今日の黄昏
次から次へといろんなことがあるものだと自分でも感心するのだが、こんなことがあった。
先日、Rさんに会いにチャンディダサへ向かう前に現金を調達していこうと、ウブドのコンビニ内に設置してあるATMで現金を引き出そうとした。私はいつも日本の銀行の国際キャッシュカードを使って、日本の銀行口座から直接現地通貨で現金を引き出している。その日は50万ルピア(約5千円)を引き出そうとしたら、取り出し口のところで紙幣が詰まって出てこない。無理矢理出せるだけ引っ張り出してみたが、数えたところ35万ルピアしかなかった。コンビニの店員に助けを求めたが、「私は分からない」とのこと(今更驚かないが、そういうときのマニュアルはないらしい)。緊急時の連絡先が書いていないかATMの機械を探してみたが、書いていない。店員に聞いたら、銀行の番号を教えてくれたので、そちらにかけてみたが繋がらない。繋がらない、と店員に言うと、日曜日だから、とのこと(金融機関の緊急時連絡先なので24時間365日繋がるはずなどというのは先進国の人間の思い込みらしい)。困った。一度この場を立ち去ったら、どうやって私が嘘を言っていないことが証明できるのか。唯一の証人はその店員である。私は必死に頼んだ。どうか月曜日の朝、銀行に電話して、起きたことを説明してほしい。そして銀行から私に電話をくれるように言ってほしい。私からも銀行に電話するが、あなたが唯一の証人だから、と念を押し、私は自分の名前と電話番号を書いて、その若い女店員に渡した。
チャンディダサに着いて、Rさん初めアシュラムの宿泊客の皆さんにこの話をすると、みな一様に同情してくれた。月曜日の朝、皆さんに応援されながら銀行に電話してみたが、繋がらない。実は前の日に知らない番号からの着信記録があった。もしやと思い、そちらに電話してみると、それは件のコンビニからだった。曰く、前日にすでに銀行の人がATMをチェックしに来たらしい。私は銀行に直接出向いて、請求しなければならない、とのことである。とりあえず対応されていることが分かって一安心した。
さてウブドに戻り、翌朝一番で指定の銀行の窓口に出向いた。状況を話すと、美しいカスタマーサービスの女性曰く、私はまず日本の自分の銀行にクレームを出し、それを受けて日本の銀行がインドネシアの銀行にクレームを出し、申し立てが認められればインドネシアの銀行から日本の銀行に送金され、そしてようやく日本の銀行から私の口座に返金されるという。でも少なくとも、銀行側は問題のATMを調べて、余剰の15万ルピアが中にあることは確認されているんですか、と聞くと、されていると言うが、彼女が本当に私の質問を理解して答えているのか、今ひとつ確信が持てない。
そういうわけで日本の銀行へ電話をかけなければならなくなった。まともに国際電話をしていたら、請求金額の15万ルピア(約1500円)なんてすぐに飛んでしまうので、スカイプクレジットを使って電話をかけた。私の部屋のインターネットが不安定なため、通話の途中で切れてしまい、またあの自動応答のメニューから入り直し、今度は別の人が出て、一から説明し直しということをやらなければならなかったが、どうにかクレームの手続きを終えた。請求手続きに入るが、返金までには2〜3週間かかる、もし問題があって返金ができない場合は電話する、とのことである。さすが日本企業、頼もしい。
どうなることかと思っていたが、先程口座を確認してみたら、24日付けできちんと返金されていた。事件が起きたのが12日だから、2週間弱での解決となった。さすが日本企業。ああ、日本人で良かった。