朝いつものようにガムランのお稽古に行くと、先生が開口一番「今日はいいお天気だね」とおっしゃった。「そうですね」と相槌をうちながら、心の中でちょっと不思議に思った。なぜそう思ったのか分析してみると、こういうことになる。
四季のはっきりしている温帯の日本に生まれ育った私にとって、「いいお天気」とは「晴れ」のことなのである。ここ熱帯のバリには乾期と雨期があるが、雨期と言っても日本の梅雨のように一日中しとしと雨が降り続くということは余りなく、一日のどこかの時間帯にドバッと降って上がるので、それ以外の時間は晴れている。つまり、私の感覚だとバリは大体毎日「天気がいい」。
けれどもバリ人の先生にとっては、「晴れ」=「いい天気」ではないのだろう。
それで今日の天気はというと、「爽やか」なのであった。湿度がなく、一日からりとしていて、最近よく顔を見せる雨雲も出てくる気配がなかった。日本の「秋晴れ」のような感じである。
なるほどなあ、とひとり納得した私である。