2008年11月16日日曜日
グル(導師)を探して
先日、美術館主催のガムランワークショップを受けた。この美術館ではバリ文化を深く理解するための様々なワークショップが開講されていて、ガムランや舞踏、料理の他にも、「バリのヒンドゥー教」、「バリの歴史」、「バリの伝統建築」、「ヒンドゥー教占星術と数秘学」なんていうのもあって、どれもとてもおもしろそうだ。値段は少し高いのだが、前日に申し込めば受講生が一人でも開講してくれるというので、まずはガムランを受けてみることにした。
というのも、私はガムランの奏法を習いたいというよりも、一体ガムランとはどういう楽器から構成されていて、音階はどうなっていて、拍子はどうなっていて、楽曲はどう構成されていて…、要は、ガムランて一体どうなってるの?一体どういう仕組であんなに美しい音楽になるの?とまあ、そういういうことがまず知りたかったのである。ワークショップのリーフレットには「このワークショップでは、ガムランの歴史、村落的文脈におけるガムランの役割について学び、熟練奏者によるデモンストレーション演奏を見学します。各参加者は実際に楽器を演奏し、短い楽曲を学ぶ機会があります。」とあったので、私のニーズにぴったりだと思ったのである。
ところが蓋を開けてみたら、2時間のワークショップは講義の類はまったくなく、奏法のお稽古に終始したのであった。
しかし、これが結果的にとても良かったのである。ピアノでもギターでも、楽譜を見ながら弾くことに慣れている私にとって、先生と一対一で向き合って、先生の叩いたフレーズをひたすら真似して覚えるしかない、というこのお稽古は、とても新鮮だった。そして何より、私の下手な演奏に、先生がモザイクのようにからんでくると、美しい旋律が流れだし、うっとりしてしまうのである。
結局、音階だの楽器の構成だのについては分からずじまいだったが、習うより慣れろということなのかも知れない。何よりあの気持ちよさは、講義などでは味わえないものだったろう。
そのときの先生の元へ、週に一度お稽古に通わせてもらえることになった。グル(導師)と出会うことができて、とてもうれしい。
