
「ゲゲゲゲゲ…ゲッコー、ゲッコー、ゲッコー、(この辺りから次第にトーンダウン)ゲッコー、ゲッコー、ゲッコー、グー、グー…」という何とも愛嬌のある鳴き声を初めて聞いたのは、3年ほど前、フィリピン、セブ島沖の小島、カオハガン島でのことだった。海辺のバンガローで夜寝ていると、決まってこの奇妙な声が聞こえてくる。一体声の主は何だろうと思っていたら、ゲッコー(トッケイヤモリ)という爬虫類だった。
東南アジアには広く分布するらしく、声だけはすっかりおなじみになったが、なかなか姿を見ることができない。今住んでいる家でも夕方になるといつも同じ場所から聞こえてくるので、今度こそはと思って探してみたら、ようやく見つけた。天井の桟の間にへばりついている、体長30 cmはあろうかという大型のヤモリで、水色がかったなかなかきれいな体色をしている。
いつも行くヨガのスタジオの天井にも定位置にゲッコーがいる。最近はクラスを受けに行くと姿を探すのが習慣になってしまった。夜鳴くのが習性のようで、昼のクラスではひっそりおとなしくしている。が、今日は夜のクラスだったので、ゲッコーも鳴きたい時間だったらしい。1時間半のクラスの間に一度だけ、もうどうにも我慢できないという感じで遠慮がちに鳴いたのがおかしくて、ポーズを取りながら一人で笑ってしまった。