
かくして10日間のフローレス島への旅は終わった。
バリに比べて観光インフラが整備されていないフローレスは、同じお金を出して得られる快適さがバリよりもぐんと落ちる。毛布をかけて寝るくらい寒い夜にバケツ一杯のお湯でお風呂を済ませたり、ローカルバスでギュウギュウ詰めになっておしりと膝の痛みに7時間耐えたりするのは、もう20代のバックパッカーではない私にはちょっと修行のようだった。
けれどもやっぱり旅は楽しい。フローレスの旅のハイライトであるコモドドラゴンもクリムトゥも見られたし、意外にまったく期待していなかったバジャワがとても気に入った。人がみんな親切なのと、温泉があるのがいい。土地と自分との相性は行ってみなければ分からないので、それが旅の醍醐味だ。
9割方の人の名前がワヤンかカデ/マデかコマン/ニョマンかクトゥットというヒンドゥー教の島バリから、キリスト教徒の多いフローレス島に飛ぶと、一転して人の名前がステファン、ジョゼフ、ヴィンセント、ペドロなどになるのも新鮮な驚きだった。ンガダ人の伝統村ベナ村のしめやかなお葬式で聞いた賛美歌の幻想的な美しさも心に残った。キリスト教布教活動の功罪はともかくとして、文化の融合の様子を見るのは興味深い。
10日ぶりにウブドに帰ってくると、神々しいくらい晴れていて美しい。ウブドの快適さがまた一層ありがたく感じられる。早速おいしいカプチーノを飲みに行った。