史上最悪の原発事故と言われるチェルノブイリ。放射線の影響は何年も経ってから表れます。特に放射線の影響を受けやすい子どもたちの身に何が起きたのか。IAEAによる安全宣言は何だったのか。チェルノブイリ事故の7年後に放映された、フォトジャーナリスト広河隆一氏の取材によるテレビ番組の特集。是非ご覧ください。福島で同じ悲劇を繰り返さないために、私たちはここから学ばなければいけないはずです。
* 私もそうなのですが、インターネットの回線速度が遅く、YouTubeの画像がサクサク見られない方たちのために、以下に内容を要約します。
【内容】
1986年4月26日、チェルノブイリ原子力発電所4号炉で事故が起きた。
事故から1週間の間に13万5千人の住民が避難。被災者の数の推計—原発関係者と消防士1千人。事故処理の作業員60万人。汚染地の住民550万人。当局の発表—死者30人。
放射能障害の潜伏期間はそろそろ終わり、白血病と甲状腺ガンの形で牙をむき始めた。
放射能は現在表土から20cmのところに溜まり、ゆっくりと地中に下りている。地中20cmに溜まった放射能は植物の根から吸い上げられ、人間や動物の体に蓄積されていく。
[広河氏] 「昨年同じ病院を取材し、入院している子どもたちを撮影した。しかしその子たちに一人も会うことはできなかった。大半は亡くなっていた」
[広河氏] 「白血病の治療には何段階もある。その段階に応じて必要な薬がある。患者が突然増えたので薬の量が追いつかない。薬が切れると子どもの容態は急激に悪化する」
[現地の医師の話] 「事故後5〜8年で甲状腺ガンの発病が増え、次に乳がんの発病が、その次に骨のがんの発病が、といった具合にがんは増えていくだろう。甲状腺ガンが増えている段階が、現在」
3年前(1991年6月)、国際原子力機関IAEAの調査団が汚染地を訪れた。重松団長は住民の健康被害はまったくないと発表した。
原発北のホイニキ地区では352人中27人の子どもが要注意と診断された。このうち甲状腺ガンは2割にのぼると見られ、平均発病率の7800倍。
[現地の医師の話] 「子どもの健康状態は放射線に影響されている。放射性ヨウ素の分布図を見れば一目瞭然だ。IAEA調査責任者・重松委員長は、私たちの調査のすべてを知っているわけではない」
甲状腺に続いて、乳がん、骨のガン、そして白血病の爆発的増加の時期が来るという医師の予言は現実のものとなり始めている。
[櫻井よしこ] 国際原子力機関が住民の健康に問題はないと発表したのは一体何だったのか?
[広河氏] 重松・調査団長は広島の学者。国連機関、しかも広島の医学者がリーダーになったため、公正な調査が行われると信じていたが、安全だと発表したので、現地の人々は唖然としていた。
[櫻井氏] 調査団は現地の状況を見たのか?
[広河氏] 現地の医者たちの話では、汚染のひどいところには入っていないそうだ。しかも遠くから食料を持参し、現地のものを口にしないで、それでいて安全宣言をしたことで、非常に怒っていた。怖くて食べられないなら、危険だと言うべきだ。
[櫻井氏] 国際原子力機関そのものの信用性が深刻に問われている。
[広河氏] ちょうど旧ソ連の原子力産業とアメリカを初めとする原子力産業がビジネスの取引を始めた頃から、チェルノブイリの被害を小さく見せることで利害が一致したのではないかという声がある。