昨日明治大学で行われた「終焉に向かう原子力 第11回」での小出裕章・京都大学原子炉実験所助教による講演「悲惨を極める原子力発電所事故」の内容がこちら↓に掲載されていると教えていただきました。
http://chikyuza.net/n/archives/9063
(情報源:http://hiroakikoide.wordpress.com/)
早速読みました。
そもそも原子力発電とはどういうものか。その危険性とは何か。破局的な事故が起きるとどうなるか(チェルノブイリの例)。被曝の危険性。日本の原子力政策のカラクリ。福島第一原発事故がなぜ起き、今どういう状態にあり、最悪のシナリオは何か。今後の放射線による健康障害の予測。汚染にどう向き合うべきか。予測される東海地震とその上に建つ浜岡原発の危険性。世界一の地震国日本に54基の原発があることの誤り。原発がなくても電気は足りているという事実。何より大事なのは原発を即刻全廃し、エネルギー大量消費社会を改めること。
…と非常に包括的な内容が、豊富なデータとともに示されています。
是非たくさんの方に、本を読むようなつもりで、じっくり読んでいただきたいと思います。
先日ご紹介した23年前の小出先生の講演「放射能を嚙みしめながら〜原子力選択の意味を考える〜」でもそうだったのですが、今私にもっとも重く響いた部分をこちらに転載させていただきます。
汚染への向き合い方
チェルノブイリ事故後、ソ連国内とヨーロッパの食べ物は強い汚染を受けました。それを知った日本人は、放射能汚染した食品は食べたくないとして、国に輸入規制を求め、日本の国は、セシウム 134と137の合計で 370ベクレル /kg以上汚れているものは日本国内に入れないと規制しました。しかし、日本人が食べないからといって汚染した食料がなくなるわけではなく、それは原子力の恩恵などまったく受けず、貧しく食料にも事欠いている国々へと押し付けられました。
いま、福島原発事故で、福島県内や周辺の食料は汚れています。もちろん、誰だって放射能など食べたくありませんし、私も同じです。しかし、私たちが汚染した食料を拒否すれば農業と漁業が崩壊します。私たちはエネルギーを厖大に使える社会があたかも豊かであるように思い、農業と漁業を崩壊させてきましたが、その象徴が原子力だと私は思います。その原子力が事故を起こした時に、さらに農業と漁業を崩壊に追いやってしまうことは、事故から何の教訓も汲み取らないことになります。
「原子力だけは絶対安全」と偽りの宣伝を流してきたのは国と電力会社、巨大産業群です。一般の人々が騙されても仕方がないと思います。しかし、騙された者には騙されたことに対する責任があります。子どもたちは少なくとも原子力を選択したことに責任はありませんし、放射線の感受性が高いので、何とか彼らを被曝から守らなければいけません。汚染した食料は日本人の大人が引き受けることこそ必要だと思います。