2011年4月18日月曜日

福島原発事故は6〜9ヶ月で終息できるか?

昨日東京電力は、福島第一原発事故の終息に向けた工程表を発表し、69ヶ月で終息させるという目標を示した。果たして実現性はあるのか?


大阪毎日ラジオ放送(MBS 1179)「たね蒔きジャーナル」で京都大学原子炉実験所助教小出裕章先生が解説しておられる。


YouTube

【福島原発】2011_4_18_月★東電の工程表について

http://www.youtube.com/watch?v=DN-jfR0iI3o

http://www.youtube.com/watch?v=ZozryTqb9Y0


小出先生によると、69ヶ月で終息というのは、これまで東電・政府が一貫してそうだったように甘すぎる見通しであり、まず不可能であろうとのこと。


理由その1作業員の被爆環境がひどすぎる


一般人の被爆限度は1ミリシーベルト/。小出先生のような「放射線業務従事者」という特殊な人でも20ミリシーベルト/が上限なのだそうだ。今回厚生労働省は非常時だということで、原発作業者の被曝線量をいったん100ミリシーベルト/に引き上げ、さらに250ミリシーベルト/に引き上げた。これだけで非情な数字である。


今回ロボットを入れて測定した建屋内部の放射線量は3号機で最大57ミリシーベルト/だったという。作業員一人あたり250ミリシーベルト/年という非情な被爆基準で作業したとしても、計算上4時間半で限度に達するその後その作業員は二度と職務に復帰できない。つまり次から次へと被爆する作業員を集めてこなくてはならないということになる。


さらに最大57ミリシーベルト/というロボットによる測定値は信用できる最大値ではない。なぜなら1号機建屋の外で作業員が事前調査をした結果、今回ロボットが測定した場所から40メートル離れた扉の外であるにも関わらず、270ミリシーベルト/だったというのだから。


つまり工程表は作業員に対する非情な数値と、ロボットによる甘い測定値に基づいて作られており、実現性は低い。


理由その2:高濃度放射線汚染水の除去に立ち往生している状態であり、作業員が作業できる環境が作れていない。


避難されている住民の方々に政府・東電は69ヶ月で帰れるような説明をしているようだが、残念ながら現実はそうはならないだろうと小出先生は見ている。「現実はものすごく厳しいということをきちんと言わなければならない。現実を正確に伝えることが唯一の正直な立場だ」と小出先生は言う。


小出裕章先生を初め原子力科学者の立場で原子力開発に警告を発し続けてきた異端の科学者たちを扱った

「なぜ警告を続けるのか〜京大原子炉実験所“異端”の研究者たち〜」

http://www.youtube.com/watch?v=-pqrpabtm4s

http://www.youtube.com/watch?v=a4c2Dca-Brg

http://www.youtube.com/watch?v=e0AFOOyglC4

http://www.youtube.com/watch?v=kjvmsnVqAPg

という番組の中で、チェルノブイリ原発事故や過去の核実験の影響の研究をしておられる今中哲二先生は言っている。


「それまで何百年、そこで生活してきた人々の文化、地域社会そのものがごっそりなくなってしまうということが、たったひとつの原発事故で起きてしまった」


今中先生はこうも言っている。


「核実験場周辺の人たちの怒りや悲しみは科学では解明できない」