2011年7月19日火曜日

チェルノブイリ小児病棟〜5年目の報告〜

チェルノブイリ原発事故から5年後の1991年にNHK広島が放映した番組。



広島大学原爆放射能医学研究所の3人の医師が白ロシア(ベラルーシ)を訪れ、放射能の子どもたちへの健康影響を調査した。


現地では23年後から甲状腺ガンと小児白血病が増え始め、4年後から急増していた。また奇形児(特に水頭症)の発生率が増えていた。


白血病の進行が非常に速いのが特徴で、11歳のヴィクトルくんは発病してからわずか20日で亡くなった。ヴィクトルくんが育ったホイニキ市はチェルノブイリから70km離れた高汚染地域(5~15Ci/km2=185~555 kBq/m2)で、ホットスポットが点在しているが、ホットスポットがどこにあるのか住民には分からない。ホイニキが放射能で汚染されていることが分かったのも、事故から3年も経ってからだった。


医師がヴィクトルくんの住んでいたアパート周辺の地表の線量を測ってみると0.33μSv/hくらいだった。同じ環境で暮らしている妹のユリアちゃん(7歳)の血液検査をしたところ、やはり染色体に異常が見つかった。


19915月、IAEAはチェルノブイリ原発事故による健康影響はないとする報告書を出した。その内容は事故後ベラルーシの子どもたちに起きている現実とはかけ離れたものだった。


佐藤医師のことば。「放射線はあらゆる病気を起こす。人生の流れで考えてみると、まず妊婦が被曝すると、胎児の流産・死産が起こる。その障害を乗り越えた子どもは、奇形になる。それを乗り越えた子どもがようやく正常になって生き延びると、今度は甲状腺ガン、小児白血病になる。それを過ぎると、今度は大人の白血病、ガン。被爆者は一般に寿命が短い。そして次に、次世代への遺伝的影響がある」


ヴィクトルくんとユリアちゃんの住むホイニキ市の汚染レベルは185~555 kBq/m2。これは前項に照らし合わせるならば、移住の権利が生じるゾーンであり、福島市、郡山市、二本松市あたりの汚染レベルに相当することにご注意いただきたい。二人の家の前の地表面の空間線量は0.33μSv/hくらい。福島市の中心に近い学校は大体どこでも1μSv/hを超えているそうだ。

参考:放射線数値マップ〜シンチレーション式カウンターでセシウムの数値を測定