2008年10月3日金曜日

インドネシア語考(その1):インドネシア語は簡単か


インドネシア語という言語について書いてみたい。

インドネシアで暮らし始めて2ヶ月。私のインドネシア語力はと言えば、初級の教科書を終えるか終えないかというところ。基本語彙不足で、日常的な会話も満足にできない段階だと言うのに大それた試みなのですが…

インドネシア語は簡単か

私の母校でインドネシア語を専攻しているMKちゃん曰く、インドネシア語は世界で2番目に簡単な言語だと言われているそうだ。では1番簡単な言語は何かというとこれが分からない。

ある言語が簡単か難しいかという問題は、実はとてもトリッキーである。第二言語としての習得に限って言えば、学習者の母語との距離という相対的な問題が難易度を決定する要因のひとつとなる。スペイン語の母語話者にとって言語的に近いポルトガル語は比較的簡単であろうが、言語的に遠い日本語は比較的難しいであろう。日本語は孤立語と言われているが、私の経験から言って習得レベルが高いのは、韓国語、トルコ語、タミル語の母語話者である。残念ながら、これらいずれの言語についても私自身は精通していないのだが、いずれの言語も日本語と同じ膠着語であることに加え、何らかの類似性が想像される。

では言語の絶対的な難易度というものをどのように判断するのか。大学の言語学の講義で記憶しているのは、その言語の母語話者が母語としてその言語を習得するのにどのくらいの時間を要するか、ということがひとつの指標となるらしい。

例えば、日本語の母語話者は、小学校に上がる段階で日本語の基本文法をすでに習得している(敬語体系を除く)。学校の国語で勉強するのは、もっぱら漢字とそれによって構築される語彙ということになる。つまり、日本語は文法は比較的容易だが、文字体系の習得が困難な言語ということになる。但し、敬語は難解な文法項目であり、社会人になっても正しく使いこなせる人は稀である。

かたや、ロマンス諸語の母語話者は、文字は比較的簡単だが(発音と表記の乖離が激しいフランス語の場合は正書法が少々厄介かも知れないが)、文法体系が複雑で、学校に入ってから法と時制を延々とやるらしい。

さて、ではインドネシア語はどうか。

母語としてのインドネシア語の難易度ということについては身近に材料がないので分からないのだが、第二言語としての学習ということで言うならば、あくまで私から見てという相対的な話になるが、確かにかなり易しい。かく言う私の言語環境を明確にしておくと、日本語を母語とし、英語、ロマンス諸語、タイ語の学習経験がある。(続く)