2011年6月12日日曜日

原発は持続可能な低炭素社会の実現につながる?

脱原発デモの嵐が日本中に吹き荒れた昨日。ネット環境の悪いここインドネシア・バリ島で一日中つっかえつっかえストリーミング中継を見ていた。特に新宿はすごかった。2万人規模だったらしい。見慣れた新宿のあの風景、東口を出てアルタの方に向かうといつもキリスト教の布教の人が拡声器で説教している、あの広場がすごい熱気に包まれていた。


しかし案の定マスメディアはさらりと報道しただけだったらしい。広告主に依存する民間放送に公正な報道を期待するのが無理だとしても、いちおう受信料によって成り立っている公共放送であるNHKの、この偏向ぶりは一体どういうわけだろう。私自身はもうマスメディアには何も期待していないが、インターネットやソーシャルメディアを駆使して情報を収集する人と、そうでない人との情報格差を心配する。情報を最も必要としているところに情報が届かないことがはがゆい。


さて、今朝のニュース。

関西電力:原発撤退などを株主が提案へ 29日の総会で(毎日新聞2011/06/12/02:30

関西電力が29日に大阪市内で開催予定の定時株主総会に、株主124人が原発からの撤退を、別の株主36人も老朽化した原子炉の廃炉を念頭に自然エネルギーへの転換を求める議案を提出したが、関電の取締役会は反対を表明しているそうだ。その反対の理由がふるっている。

「今後も、原子力を中心とした最適な電源構成を構築し、持続可能な低炭素社会の実現を目指す」


原発が持続可能な低炭素社会の実現につながる?

あ、おなじみの誰かの声が聞こえてきた。

「うそだニャー!!」



もう分かったでしょ?

原発がCO2を出さないのは発電時だけ。

原発の建設、燃料ウランの採掘・輸送、濃縮・加工、放射性廃棄物の処理などから大量のCO2を出している。

そもそもCO2地球温暖化犯人説自体、実はかなり怪しいことが分かっている(これについては後ほど)。

原発では発生した熱エネルギーの3分の1しか電気にならない。

残りの3分の2は温排水として海に捨てられる。

この膨大な熱量で海を加熱している。


ネコの言うことなど信じられないという人は、こちらをごらんください。

何より温暖化対策を真剣に考えるのならば、膨大な温排水を出している原発こそ真っ先に停止すべきです。100万キロワットの原発の原子炉の中では、300万キロワット分のエネルギーが出ています。電気になっているのはたった3分の1で、残りの200万キロワット分のエネルギーは海に棄てています。

私の恩師である水戸巌さんは、「原子力発電という名前は正しくない。正しい名前は『海温め装置』だ」と指摘されました。私はこれを聞いて、目から鱗が落ちる思いがしました。確かに原発のエネルギーの3分の2は海に棄てられ、海を温めているのですから「海温め装置」と呼ぶのが正当です。

これは海の生物にとっては大迷惑な話です。100万キロワットの原発1基は、1秒間に70トンの海水を7℃温めます。東京の主要河川である荒川でも、1秒間に30-40トンの流量だと思います。1基の原発は、荒川以上に巨大な川の水を7℃も温めて海に流しているのです。

日本にある55基の原発全体からは、1年間に1000億トンの温かい水が排出されます。日本全土に降る雨の量は1年間で6500億トンで、そのうち川に流れるのは4000億トンです。つまり原発は、毎年日本の川を流れる水の4分の1に相当する量を7℃温めて海に戻しているのです。

温暖化対策を真剣に考えるなら、炭酸ガスを問題にする前に真っ先にこの「海温め装置」を止めるべきです。

小出裕章・京都大学原子炉実験所助教「えこ&ぴーすActio1252号(2007925日)

大体、火力発電がCO2を出すというなら、原発は何を出すんだ。

核分裂生成物という死の灰を出し、その超危険な高レベル放射性廃棄物は10100万年も管理しなければならない。

その処理の方法さえ決まらないまま、今日本には広島原発120万発分の高レベル放射性廃棄物がたまっている。

持続可能な低炭素社会の実現?笑わせないでください。


関電の株主のみなさん、株主総会ではぜひ「源八おじさんとタマ」を流して、取締役の人たちを啓蒙してくださいね。