福島県二本松市が独自に市民に対する内部被ばく調査をすることを決定した。5月27日にOurPlanet-TVが行った三保恵一市長へのインタビュー。
市長のお話の要約:
文科省の土壌汚染調査で二本松市は30〜60万ベクレルの汚染を受けているという結果が出た。これはチェルノブイリ原発事故で避難区域の基準とされた55.5万ベクレルに匹敵する数値である。市民の健康を守るため、国に市民の内部被ばく調査を求めてきたが、聞き入れられなかった。このため、市独自にホールボディカウンターによる内部被ばく調査を行うことにした。
調査の結果、内部被ばくしていなかったという結果が出ることを望んでいるが、必要であれば避難させるなどの対応を国に求めていく。
放射能にどう対応していったらいいか知るために、県アドバイザーの山下俊一氏を招いて講演会を企画した。被爆地である長崎大学の教授だということで期待していたが、氏の発言の中に大変気になったことがあった。氏は「放射能について国が決めたことについてはそれを守るのが国民の義務だ」という主旨の発言を何度も強調した。福島原発事故による放射能の漏洩と放出は天災ではなく人災である。政治の主人公は国民ひとりひとり、主権在民である。国民があらゆる判断・行動の基準であるべきだ。放射能からどう国民を守るかが大事である。科学者ならば誰が言うからではなく、真実を話してもらいたい。大切なのは都合の悪い情報を隠すことではない。都合の悪い情報こそいち早く情報公開して、国民と共に歩まなければならない。
この3.11を境に、経済優先から人間尊重、自然や地球環境と共生できる持続可能な豊かな未来を築く、その歴史の分水嶺であると思う。この地震、津波、放射能により多くの尊い命が失われている。また今もまだ多くの方々が行方不明になっている。そのような歴史の分水嶺にしていくことが、犠牲になられた皆さんに応える唯一の道だと確信している。
政治家という人種にロクな人間はいないと思っていたが、三保恵一市長、大変まっとうな方で感心した。純朴そうなお人柄だが、国や県に迎合せず、筋を通す。立派である。市長の決断を心から応援したい。